国際食品工業展(FOOMA JAPAN2010)が6月8〜11日の4日間、東京ビッグサイトで開催される。各社ともこれまで以上に「実用的」に環境・効率・衛生対応など様々な点で改良を加えた装置を出展する。
33回目。今回のテーマは「食と機械のワンダーランド」。「安全・衛生・鮮度保持」などの食の安全・安心を実現する製品をはじめ、時代の要請に応える「環境対策・省エネ・省コスト」に貢献できる製品を紹介。「菓子・パン」、「食肉・水産物」、「麺類」、「包装・充填」など会場を分野別にゾーニングすることで、来場者の便宜を図る。
特別企画として、現在注目を集めている食用植物生産システム「植物工場」の展示や、加工・業務用原材料生産者が製品を展示して商談の場とする「原材料コーナー」を開設する。また、食品分野のナノテクノロジーについて国内で初めて討議する日本食品工学会春季フォーラム2010「ナノスケール科学の食品応用に関する国際シンポジウム」を併催するなど、アジア最大級の「食」のトレードショーを目指す。
昨年のFOOMAの様子、各社とも工夫をこらした機種を出展する
今年のFOOMAの見どころの1つに、食品の安全や衛生に取り組む国際機関のEHEDGとAIBの代表者による講演がある。主催する食品機械工業会の尾上昇会長は「この2名による食品設備に関する最新動向の講演は貴重な機会となる」と語っている。
EHEDGのKnuth Lorenzen会長は「Doc13について:開放型食品機械の一般衛生構造」と題し、6月9日10時30分から12時30分まで講演する。AIBのJim Munyon社長は「AIBおよびAIBフードセーフティについて」と題し、同日午後2時から3時30分まで講演する。ともに定員300名、事前登録が必要となる。
日本食品機械工業会はドイツに本部を置くEHEDG(European Hyginenic Engineering&Design Group:欧州衛生工学・設計グループ)と「EHEDG Japan」の設立について08年5月に合意。EHEDGは国際機関として、衛生工学の観点から食品製造業における“食の安全確保”に資するガイドラインなどを作成している。
AIBフードセーフティはAIB(アメリカ製パン研究所)が開発した食品工場などの安全基準のための管理システム。製パン業界や製粉業界向けの食品安全基準として1948年に開発された。日本は㈳日本パン技術研究所を設立し、AIBのシステムを導入して多くの工場で活用している。