中国で4カ所目の生産拠点を新設

 キユーピーは広東省広州市に新たな生産拠点となる「広州丘比食品有限公司(仮称)」を今月設立する。中国で4カ所目。出荷開始は2020年春を予定している。
 主要な生産品目は家庭用、業務用マヨネーズ、ドレッシングで、販売はグループ会社の杭州丘比食品有限公司が担う。
 キユーピーは1993年に「北京丘比食品有限公司」を設立して以来、4つのグループ会社でマヨネーズ、ドレッシング、ジャム、タマゴ加工品、ロングライフサラダなどを製造してきた。食の多様化にともない日本料理や西洋料理が広がるのにあわせ、サラダ、サンドイッチ、寿司などのメニューを提案してきた。現在は中華料理にもその動きを広げる。
 同社の家庭用マヨネーズのシェアは北京で約90%、上海で約60%、広州で約80%(2016年同社調べ)と主要都市部で総じて高い。中国では近年、健康志向や食の洋風化に加え、電子商取引の急速な拡大が影響し、中外食産業の発展が目覚ましい。同社の中国事業の売上高は2016年11月期で前年比124%と大きく伸びた。
広州や深圳、香港を擁する華南エリアは、北京を中心とした華北エリア、上海が中心の華東エリアとともに重要な経済圏の1つとされている。同社は生産能力の増強を図り、内食、中食、外食市場の開拓を推し進める。
 新設会社の董事長兼総経理は安富俊行氏。資本金は日本円で約46億円、丘比(中国)有限公司が100%出資する。