44億円投資、新工場を建設
味の素は北米の冷凍食品事業拡大のため、外食向けアペタイザー（衣付きの野菜、チーズ等の揚げ物）の生産体制を強化する。北米で冷凍食品事業を手掛ける味の素ウィンザー社（AWI）の新工場をミズーリ州に建設する。すでに着工しており、今年11月から稼働する予定。投資額は約44億円。
新工場の完成イメージ
新設するジョブリン工場は延床面積１万2000�屬諒寝扱�て。生産能力は年間２万5000t。主にオニオンリングフライやチーズフライなどを手掛ける。冷凍米飯などと同様、アペタイザー領域にも味の素冷凍食品の技術を導入する。敷地面積は10万�屬△蝓⊂�来の増産に備えて十分なスペースを確保した。
AWI社のアペタイザー製品を生産しているカーセージ工場とピードモント工場のうち、ピードモント工場は来年始めに、冷凍・冷蔵食品メーカーのトゥデイズフーズ社に売却するが、ジョブリン工場の稼働まではAWI社の工場として生産を続ける。
味の素によると、外食向け冷凍アペタイザー市場は直近２年間で約５％成長しており、AWI社の冷凍アペタイザー製品の売上高もこの間、年率約６％伸長しているという。一方、アペタイザーを手掛ける既存の２工場は生産能力が上限に近付いているため、ミズーリ州ジョブリン市に新工場を建設して今後の需要拡大に対応する。
AWI社の生産工場は現時点で８工場。これに味の素グループと東洋水産の合弁会社、味の素東洋フローズンヌードル社の冷凍麺工場を加えると、味の素グループの北米の冷食工場は９工場になる。
AWI社の売上高のうち、外食チャネルは約３割を占める。冷凍アペタイザー製品は外食向け売上高の約３割を担う中核領域。