光品質チェッカーのポータブル型、年内完成へ

 雑賀技術研究所は乳製品、菓子類、パン類、麺類、冷凍食品などの食品用内部品質検査装置「光品質チェッカー」の新シリーズとして、いつでも、どこでも、瞬時に検査できるポータブル型を、年内発売をめざして開発を進めている。

コンパクトに設計したポータブル型

 同社の主力機種「光品質チェッカー HOS−Fシリーズ」は近赤外線の透過光方式を用い、食品の品質・歩留まり向上用に開発した品質検査装置。食品の表面だけでなく、内部の水分、糖分、脂分などの成分をはじめ、原料の配合比率や内部物性異常(密度や硬度)を瞬時に測定できる。
 ポータブル型は「HOS−Fシリーズ」の技術をもとに、食品工場で品質検査の簡便性や機能性を求めるユーザーの声に応えるため開発している。バッテリー内蔵で携帯に便利なようにコンパクトに設計した。測定物を専用キュベット(ガラス器具)にセットするだけでよく、場所を選ばない。
 原料から最終製品まで加工工程の食品のさまざまな状態(固体、粉粒体、液体、ペースト状、シート状など)を測定して品質チェックでき、従来の反射方式では測定が困難だったビンやペットボトル、容器に包装済みの製品も測定できる。
 現在、装置の細かな調整段階に入っており、年内の販売をめざし着手している。