味の素はトルコのプレミアムブランド食品会社キュクレ社(サブリ・ギュレル社長、従業員175名、2012年の売上高約16億円)の株式50%を約29億円で取得すると明らかにした。同社の強力なブランド力と配荷力に、味の素の幅広い商品開発力と生産技術力を加え、トルコでの既存事業強化と新しい食品領域での事業拡大をめざす。将来的には中東、中央アジア市場への展開強化を狙う。
キュクレ社は創業が1915年。調味料(食酢、果実ソース)、ピクルス等を主に製造・販売している。トルコ全土で3000店超の小売店をカバーする配荷力を持っているほか、外食チャネル、全国チェーンの量販店や有力小売店に強い直接営業力を持つため、味の素の「味の素」を含む既存商品の販売強化と新しい領域の拡大を図る考え。
12月中旬から資本参加し、味の素の業績に与える影響が軽微なため持分法非適用関連会社とする。味の素から2名の取締役を派遣する。5年後をめどに、トルコにおける売上げ規模を現状の3倍の50億円に引き上げる。
味の素はイスタンブール味の素食品販売を2011年設立し、トルコで外食向け調味料を販売している。