薬用保冷庫の国内市場に参入、研究開発での採用めざす

 ホシザキは薬用保冷庫の国内市場に新規参入する。大型の薬用保冷庫2機種を11月初旬に発売する。食品をはじめ製薬、化粧品、大学・病院などのライフサイエンス(生命科学)、バイオテクノロジー(生物工学)の研究開発領域での採用をめざす。

 薬用保冷庫は正確な温度制御が求められる。ホシザキは開発に際し、庫内36カ所での温度測定試験と改良を重ね、5℃設定時で温度範囲が2〜8℃に収まるなど安定した冷却性能を実現した。設定可能な温度範囲は2〜14℃。必要に応じて設定変更できる。

 冷媒には自然冷媒の「イソブタン」を採用した。オゾン層を破壊せず、地球温暖化の影響も少ないほか、代替フロンではないため、簡易点検や漏えい時の報告が不要。導入先の負担を軽減する。

 医薬品業界はノンフロンに関心が高く、早くから積極的に導入する動きが見られる。自然冷媒は代替フロンからの切り替え需要の獲得が期待できる。

 新製品の薬用保冷庫は定格内容量721L(88万円・税抜)と944L(98万・同)の2機種をラインナップした。

 定格内容量944Lの「HPR-150A」。外形寸法は
 幅1500mm×奥行800mm×高さ1885mm