「差圧センサー」など最新設備で省エネ

        「店内正圧化」の概要

 セブン−イレブン・ジャパンは最新の設備・技術を利用した省エネの実証店舗として「青梅新町店」(東京都青梅市)を11月25日オープンした。セブン&アイグループの環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」に基づき店舗運営に伴うCO2排出削減の取り組みの一環として様々な省エネ建物・設備と創エネ・畜エネ設備を導入した。外部調達電力は2013年度対比で43%削減、CO2排出量は2013年度対比で54%削減を見込んでいる。

 省エネ建物の取り組みとして「店内正圧化」を実施している。通常店舗内には複数カ所に換気扇を設置し、気圧が外部より低い「負圧」の状態になっているため、入口ドアが開くと外気と共にホコリ等が入ってくる。今回「差圧センサー」を取り付け、送風ファンから店内に空気を供給し、店内気圧を外部よりも高い「正圧」にすることで、入口ドアからの外気の侵入を防ぎ、空調効率の改善を図った。

 省エネ設備として「オートクリーンフィルター」を設置した。アイスケース、栄養ドリンクケース、冷凍リーチインケースの冷却運転に必要なファンを霜取時のみ逆回転させてホコリを除去できる。フィルターの詰まりによる負荷上昇を抑え、週に1回のフィルター清掃の作業も不要になる。

大容量太陽光パネルと蓄電池も導入

 創エネ・畜エネ設備として「大容量太陽光パネル・蓄電池」を揃えている。店舗屋根上に太陽光パネルを設置可能な範囲に最大限設置することで、35.6kWの出力を実現した。あわせて従来に比べて高効率のパネルを採用し、現在の約3倍の発電量を見込んでいる。また蓄電池を設置し、昼間の太陽光パネルで発電した電気を夜間に活用し、再エネ比率を高める。災害等による店舗停電時の営業継続も可能。

 店舗建築は従来の方法に比べ、断熱性・気密性が向上した木造店舗建築を採用した。躯体部分に軸組み工法を用いた。大スパンの空間づくりにLVL材を採用し、店舗内に柱が出ないように設置している。

              創エネ・畜エネ設備の概要