東京羽田に品管センター、隣接する商品開発Ｃと連携
ＪＴ／加ト吉、最新検査機器を導入、「業界最高レベル」実現
日本たばこ産業（ＪＴ）と加ト吉は東京品質管理センターを東京都大田区羽田旭町５−14に完成した。メディアに30日公開した。食品開発センターに隣接しており、商品開発機能と検査分析機能を連動して取り組めるのがポイント。
鉄筋コンクリート３階建て、延床約3880�屐８〆妻�析業務は３階の約1240�屬魍萢僂垢襦Ａ躪�費約13億円と食品会社の検査関連設備では異例の額を投じた。
加ト吉は四国本社（香川県観音寺市）と中国青島市にも同様の品質管理センターを設置しており、これで日中３拠点の品質管理センターを活用しながらＪＴ／加ト吉グループで取り扱う製品の原料、副資材、製品の安全管理に取り組むとともに、安全でおいしい製品の開発、工場への製造落とし込みなどにも同センター機能を活かす。
微生物検査、官能検査、品位検査や、残留農薬453項目、動物用医薬品103項目のほか、食品添加物、重金属、ＤＮＡ、アレルゲンなど多機能の検査分析能力を備えた。
ＪＴ／加ト吉グループがめざす「最高水準の安全管理」を実現するため、ガスクロ、液クロをはじめ、臭気成分を分析するＨＳ―ＧＣ（ヘッドスペース・ガスクロ）など最新の検査分析機器を新たに導入した。
残留農薬453項目についての月間処理検体数700、動物用医薬品103項目の月間処理数50検体はいずれも「業界最高レベル」（加ト吉・西川茂敏執行役員品質管理部長）という。
総員40名、このうち検査要員は21名を配した。
最新の分析機器を揃えた
官能検査も行う
理化学検査室が２つ。残留農薬、抗生物質などをガスクロ、液クロ等の最新機器を使って検査する。誘導結合プラズマ発光分析器では金属元素や重金属をチェックする。多元素を同時に分析できる装置を備えた。
ヘッドスペース・ガスクロは臭気成分を定量分析できる最新の検査機器。
クラス１万レベルのクリーンルームで検体を整え、微生物検査室に送る。
商品検査室では食品の食感、食味、香りなどを試食して官能検査する。麺の硬さを調べる機器もある。
理化学分析室
ＪＴ大山安全管理担当部長「一貫した安全管理体制が整う」
大山部長（右）と西川部長
ＪＴの大山稔・食の安全管理担当部長は新品管センターの開設の経緯や位置づけなどを次の様に説明している。
「ＪＴ／加ト吉グループは業界最高水準の安全管理をめざし抜本的な管理強化を進めている。その一環として、四国、中国青島に続き、東京にも設置することを昨年７月に意思決定し、工事を進めていたが、今年９月に竣工し、10月から本格稼働を開始した。
本センターの完成稼働により、同じ敷地内で商品開発と検査分析機能の連携強化が図れる。最新の機器設備を導入した。これで原料調達から製造、物流に至る徹底した安全管理体制が一段と進む。四国、中国青島と合わせ検査拠点は３カ所に拡充した。これまで以上に安心して当社グループの食品を召し上がっていただきたい」。
臭気を分析する最新機器
商品開発センター（右）に隣接して建設した