パスタ全面刷新、麺は一から見直す

 ファミリーマートはパスタを全面刷新し、11月3日から「じっくり煮込んだミートソース」(税込398円)など計5種類を皮切りに順次発売する。

   赤荻デリカ食品部長

 赤荻達也執行役員商品本部デリカ食品部長は「素材、製法、見た目、品揃えなどすべてを刷新した。生まれ変わったファミマのパスタをお楽しみいただきたい」と自信を示している。
 パスタの原料には、たん白値が高く、品質の良い粗挽きのデュラム小麦を使用。従来よりも温度を下げ、時間をかけて乾燥させた。これによりしっかりとしたコシと弾力のあるアルデンテ品質の麺に仕上げた。「製麺会社と共同開発し、ファミマ専用のパスタを一から作り上げた」(赤荻デリカ食品部長)という。
 また、従来パスタを真水で茹で、その後塩水を表面に和えていた工程を、塩水ボイルに変更した。これによりアルデンテ品質をより引き立てた。
 ソースは専門店により近い製法で製造し、具材は麺ごとに最適な原料や調理法を選択した。
 容器にもこだわり、レンジアップした際に保温性が高く、麺の盛り付けや具材の立体感が引き立つ容器を採用している。
 同社によると、パスタの市場規模はおよそ9000億円。一番シェアの大きい外食や専門店で5000億円を超え、冷凍パスタはおよそ450億円。「近年はこの冷凍パスタの台頭により、当社ほか競合のコンビニでもパスタはやや苦戦している」(同)という。パスタの全面刷新により、コンビニ競合だけでなく、専門店や中食からの顧客を取り込みたい考え。
 「じっくり煮込んだミートソース」では牛肉を1度焼いて香ばしさを付与。「チーズチキンのバジルパスタ」(税込530円)ではチキンを2度焼きすることで香ばしさをより引き立てるなど、随所にこだわりを示している。
 パスタ5種の価格は税込み398〜530円。「冷食ではできない付加価値やこだわりで差別化している」(同)。今後も中食の品質向上をめざし、他の商品でも刷新を続ける。