音声指示機で冷凍庫内の作業をラクに
小野崎社長「作業時間を20％減できる」
小野崎社長
シーネットは音声を使った物流管理システムを提案しているが、−40℃の厳しい環境下でも使用できるため、冷凍庫内で実績を上げている。小野崎信彦社長は「低温の現場でも手を使わずに作業ができ、スタッフの負担が軽減。作業時間の短縮もかなう」と自信をのぞかせている。
物流施設で働くスタッフが指示を聞き、マイクを通じて口頭で結果を回答するシステム。携帯情報端末などに表示される文字情報をもとに作業する従来の方法に比べると、入力の手間を省けるほか、両手が使えるため作業効率が高まる。バーコードを読み取る指装着型スキャナーを取り付けることもできるため、併用することで作業記録の信頼性を高めることができる。作業の効率向上、安全性向上、スタッフの教育時間短縮も可能にする。
「冷凍倉庫内のピッキング作業時に最適。厳しい環境で働くスタッフのモチベーション維持に効果があり、それも作業時間の短縮にもつながっている」と小野崎社長は説明する。
１号機は北海道のコンビニの物流拠点に導入。「冷凍庫内では従来、伝票による出荷作業を行なっていたが、音声認識システムの導入で作業時間を20％程度削減できた」という。
低温物流と倉庫管理に革命もたらす
小野崎社長は開発の経緯や利便性を次の様に語っている。
「音声認識システムに最初に出会ったのは私がアメリカにいた頃。物流や倉庫管理でアメリカは進んでいる。日本はいつもその後を追う形になっている。自社の倉庫在庫の実態を把握しきれていないユーザーが多い。そればかりか倉庫管理を別次元のものと捉えており、システム化しようという認識に達していない。音声システムは物流と倉庫管理に革命をもたらす。今は変革期であり、倉庫管理に手を加えることで、業務の効率化が飛躍的に向上する」。