成長するサンドイッチの主力工場
プライムデリカ(2)

 プライムデリカの龍ケ崎工場はサンドイッチの開発に力を入れている。コールドチェーンの構築やパンのスライス工程見直しなどの継続的な改善・改良を加えた。サンドイッチは供給先であるセブン-イレブン・ジャパンの代表的な商品に成長している。

野菜の洗浄工程

水流ポンプで洗浄することにより、殺菌効果を上げるとともに、野菜を傷めずに洗浄する設備

 1日3回製造するサンドイッチは「新鮮さ」にこだわる。配送センターから店舗へ納品するまで、最長でも3時間以内と徹底している。
 野菜などの原料出荷から工場までの納品ルート、配送センターから店舗までの商品納品ルートを10℃に保つコールドチェーンに乗せて輸送。ハムは劣化を防ぎ、おいしさを最大限引き出すため、原木のまま仕入れ、工場内でトッピングの直前にスライスしている。
 「手作り」にもこだわる。カツサンドに使うヒレカツは内製化している。1つ1つ手作業でパン粉を付け、揚げる。パンに具材を載せ、カットしてトッピングする作業もすべて手作業。他にハムサラダ、ツナサラダ、タマゴサラダ、ドレッシングなども工場内で手作りしている。
 「一般的に、CVSでは具材まで自社で製造するケースは多くない。しかし、サンドイッチは鮮度が命。出来合いの物や、冷凍加工した食材の使用はなるべく避けたい」(同社)という。

ヒレカツを内製化、具材は出来立て

ツナサラダを手で撹拌、「手作り」にこだわる

 「安全・安心」も徹底している。ハムにはリン酸塩無添加。パンはトランス脂肪酸を低減している。野菜の洗浄にはpH値を低めた微酸性電解水(ピュアスター水)を使用。洗浄時に塩素を低減し、野菜へのダメージが少なく、塩素の嫌なにおいがしない。
 微酸性電解水の導入が進んでいるのは龍ケ崎工場のほか、まだ数工場にとどまっているが、来年3月までには全国の工場に導入を拡大させるという。

揚げたてのヒレカツをトッピング

ハムサンドライン、自家製の野菜ドレッシングをトッピング

 フードエンジニアリングタイムス(FEN)2013年10月2日号掲載