第2回FOOMAアワード、最優秀賞を発表

 日本食品機械工業会は優れた研究開発の成果を顕彰する「第2回FOOMAアワード2023」の受賞製品を6日発表した。最優秀賞はサタケ(広島県東広島市、松本和久社長)のベルト式光選別機「ベルトゥーザスペクトラ」が受賞した。

 「ベルトゥーザスペクトラ」は穀物やナッツ類などの原料の中から着色物・異物などの不良品を検出して、圧縮空気で除去する装置。これまでの近赤外線域と可視光線域にX線域を加えることで、成分が異なる不良品(近赤外線域)から変色などの不良品(可視光線域)、虫食いなど原料内部の不良品(X線域)まで検出することができる。

 さらに、AIを組み合わせることで、X線では判別がつきにくい厚みの薄い良品と虫食い良品も見分けられるようにした。

 審査では検査作業の省力化や廃棄ロスの減少、品質向上などの導入効果に加え、実際に米州や豪州で活躍し、現地の産業発展に貢献していることが高く評価された。

FOOMAアワード最優秀賞を受賞したベルト式光選別機「ベルトゥーザスペクトラ」(サタケ)

特別賞に鈴茂器工の飯盛り機

 特別賞は鈴茂器工(東京都中野区、鈴木美奈子社長)の飯盛り容器供給ラインが受賞した。様々な容器形状に対応した自動供給機能を備え、弁当容器の形状に合わせてご飯を成形し、自動でふっくら盛り付ける。ご飯の盛り付けや計量作業が必要なくなり、弁当商品の段取り替えもスムーズに行える。コンビニベンダーからの引き合いが強い。

 優秀賞はキーエンスの「包装フィルム用UVレーザプリンタ」、コネクテッドロボティクスの惣菜盛付ロボット「Delibot」、品川工業所の「オートナビ真空冷却装置」、中井機械工業の食品用縦型ミキサー「自動投入機付きホットミックス」、平野製作所の「オートパインカッター」の5製品が受賞した。

 会期中は各出展ブースで実機を見ることができる。東2ホール前ではパネル展示も行っている。

 「FOOMAアワード」は昨年創設した出展社向けの初の本格表彰制度。食品機械や製造ライン、計装・付属機器などを対象に最優秀賞、優秀賞、特別賞を選ぶ。審査は有識者らで構成した審査委員会が新規性や独自性、利便性などの基準に基づいて行った。

          特別賞を受賞した飯盛り容器供給ライン(鈴茂器工)