寺岡精工、割賦販売法が改正、販売店は対策必要

割賦販売法が改正、販売店は対策必要

　寺岡精工は「割賦販売法改正にともなう店舗の決済セキュリティ対策セミナー」を東京品川の同社東京ショールームで４月26日開催した。
　改正割賦販売法が昨年12月に公布、来年６月施行される。改正のポイントは①販売店と加盟店契約を結ぶクレジットカード会社は、経済産業省への登録が必要になり、販売店の適切性・安全性の調査を義務化した②カード番号などの情報漏洩を防止する対策と不正使用による被害を防止する対策を義務化した。
　クレジットカード会社と加盟店契約を結んでいるスーパー、コンビニ、ドラッグストア、アパレル・雑貨店、飲食店、クリーニング店などが対象。
　クレジットカード会社が販売店を調査した結果、適切でないと判断した場合、販売店との加盟契約を結べなくなる。
　情報漏洩対策として、販売店は国際基準のデータセキュリティーを備えるなど情報管理が必要になる。
　不正使用による被害を防止する対策としてクレジットカード会社では磁気ストライプのカードから、セキュリティレベルの高いICチップ搭載のクレジットカードに切り替えている。販売店ではクレジットカード決済端末のIC対応など、セキュリティ対策が義務付けられた。

　　　　　　　システムのイメージ

　これに対応するソリューションが寺岡精工のクラウド型マルチ決済サービス「ワンストップ・ペイメントサービスPayoss（ペイオス）」とクラウド型マルチ決済端末「P400」。
　「Payoss」はクレジットカード、銀聯カード、各種電子マネー、ハウスカードに対応したクラウド型のマルチ決済システム。各店舗のPOS機器とカード会社や電子マネー事業者を寺岡決済処理センターで結び、精算・集計データなども一括して管理・運営する。
　インターネット回線を通じて決済処理センターと通信することで、Visa、MasterCard、JCBなどのクレジットカード決済、銀聯カード、各種交通系電子マネー、iD、楽天Edy、WAON、nanacoの各種電子マネーの利用が1台の端末で取り扱いできる。従来の決済システムと比較し、高い安全性と高速処理を低価格で実現した。
　「P400」は、米国の決済端末メーカー「ベリフォン社」と共同開発したクラウド型マルチ決済端末。磁気カード、ICクレジットカード、電子マネー、ハウスカードなど多様化が進む決済方法に１台で対応でき、同社のPOSレジだけでなく、他社のPOSレジにも接続ができる。また「Payoss」と連携できる。
　American Express、Discover、JCB、Master Card、VISAなどのクレジットカードの国際ブランドがクレジットカード会員データを安全に取り扱うことを目的に策定したセキュリティ基準PCI DSSに準拠しているのでセキュリティ対策ができる。

　同社では「店舗のセキュリティ対策についての社会的な認知度が低く、販売店の対策が遅れている状況ことからセミナーを開催した」とコメントしている。