５Ｓ運動のマニュアルは「目的」、「推進組織」、「５Ｓ委員会の役割と活動内容」、「５Ｓ委員会の運営」、「５Ｓパトロール」、「５Ｓコンクールと優秀部門の表彰」、「５Ｓ運動年間基本プログラム」――という項目で作成された。この中から「目的」と「５Ｓパトロール」について説明する。
１ 目的
この手順書は、Ａ社が快適で活力ある職場環境を構築するために展開する５Ｓ運動を効果的に運用するために制定する。具体的な目標は以下の通りである。
�―抄醗�にとって：快適な職場、安全な職場、誇れる職場
��顧客にとって ：安心できる供給メーカー、信頼できる供給メーカー
�４覿箸砲箸辰董 �物を大切に扱う習慣の確立
従業員の自主性とリーダーシップの育成
チームワークの向上
○○さんしか判らない「私有」ではなく「共有」へ
探すムダ、歩き回るムダの排除
作業能率の向上
従業員、顧客、企業ごとに５Ｓのわかりやすい目標を定められている点が優れている。５Ｓ活動を効果的に継続して実施できれば、これらの目標は達成される。
清潔で整頓された職場は清々しく、衛生的で安全である。このような職場を維持する活動をしている従業員が生産する商品は安全であり、顧客の信頼を獲得し、売上げの伸長に結びつく。また家族、特に子供に誇れる職場となる。
必然的に物を大切に扱う習慣が確立し、原料や製品を床に落さなくなり、ミスへの気付きによる歩留まりの向上に貢献、自らやる５Ｓ運動の推進は自主性の育成、委員に交代で就任することはリーダーシップの育成にも効果をもたらす。
５Ｓ委員会での交流は「いいこと」の横展開を推進し、また直接、間接部門のコミュニケーションを良好にし、建設的な協働作業に結び付く。
ムダの排除では、特に探すムダが日常多く発生しているのに気付く。整頓し、収納場所の確保と表示、元に戻す習慣化が削減に貢献する。
５Ｓ運動の進捗は上記の各目標をクリアして、作業能率の向上、品質の向上をもたらす。
実践することは当たり前のことである。全社で継続し、習慣化できるかが鍵。