日本食品機械工業会は通常総会と懇親会を都内で27日開いた。今年度の事業計画の重点事項として、食品関連業界が一致団結して安全・安心を追求し、消費者のニーズに誠実に応えていくことで意見を統一した。
食品機械に関するJIS規格の改正については、電気・制御・衛生構造を定めた多数の重要な国際規格の改正・制定を正しく理解し、食品機械産業のさらなる安全・衛生化に資することが社会的責務と捉え、今年度は肉類加工機械JISの改訂作業に着手する。
また、公益法人制度改革への対応について、一般社団法人に移行する姿勢を確認した。
尾上会長
懇親会で挨拶した尾上昇会長(尾上機械社長)は開催が迫った「FOOMA JAPAN2010」について、「食の安全・安心はもちろん、環境対策などの課題を解決する最先端テクノロジー、製品、サービスを総力を挙げて提供することが国民生活に寄与する」として展示会の成功を呼びかけた。
来賓挨拶した経済産業省製造産業局産業機械課の米村猛課長は「需要サイドと供給サイドの連携をうまく機能させたい。今は産業が空洞化している状態。技術はあるが儲からないという社会構造を変化させることが重要」と政府の姿勢を示した。
渡邊健壱副会長(ワタナベフーマック会長)は「大手企業の業績が上向いているという明るい兆しはあるがまだ予断を許さない。ギリシア危機など不安材料は尽きない。今日を新しいスタートとし、会員各社で協力し合って難局を乗り越えていこう」と呼びかけ、乾杯の発声を行なった。