日立造船は酒造会社向けに、昨年開発した新型充てんノズル「マグネット駆動式シャッターノズル」を搭載した甘酒用充てんシステムを初めて出荷する。
流量を調整するノズルピストンを同社独自の特殊形状にして、固形物の詰まりや泡立ちを抑える。
詰まりや泡立ちの解消により、様々な液種に対応できるため、多品種生産時でもノズルを交換する必要がなくなり、生産性が向上する。
マグネット駆動を採用したため、パッキンを使用する従来のノズルに比べ、接液部に固形物の詰まりがなく、洗浄性が向上して衛生的充てんができる。
甘酒用充てんシステム
甘酒は粘性が高く、麹などの固形物を含んでいるため、充てんノズルの詰まりや充てん時の泡立ち・液だれなどの課題があった。またノズルの洗浄性が悪く、パッキンの交換頻度が多くなるなど固形物の入っていない商品に比べて生産能力が低下するのも課題だった。
今回、マグネット駆動式シャッターノズルを搭載したことで、これらの課題が解決でき、生産性向上に寄与することが検証され、採用された。
同社は食品、飲料、医薬分野向け充てん包装ラインシステムで、280件以上の納入実績があり、醤油や日本酒などの醸造製品向けの実績も多い。