耳まで柔らかい介護向け食パンに新しい味
タカキベーカリーの子会社で介護食・医療食などの企画開発・販売会社�螢織�キヘルスケアフーズ（本社広島市）は介護食向けに初のパン「らくらく食パン」を昨年から発売しているが、このほど「コーヒー牛乳味」と「あっさり味（コンソメ風味）」を追加発売し、品揃えを充実させた。耳までスプーンですくって食べられる柔らかさを実現し、咀嚼力が低下した人でもパン食が楽しめる。製法は特許出願中。タカキベーカリー広島工場で製造している。
耳までスプーンですくって食べられる
「らくらく食パン」シリーズ
特別な製法で焼き上げた食パンをシロップにつけることでスプーンですくえ、舌で簡単につぶせる柔らかさを実現した。耳の硬さは通常のパンと比べて30分の１以下。日本介護食品協議会の規格ユニバーサルデザインフードの「区分３」に相当する。
高齢者施設ではパンを提供する際、耳を落として牛乳などに浸すケースが多いため、食事らしい食事として、食パンの形と焼き色のついた耳にこだわった。
現場の声を反映し、縦横80mm、厚さ15mmと通常の食パンより小ぶりにして食べやすくした。
個包装して冷凍で流通するため、衛生的で、食べたい時に食べたい分だけ解凍できるメリットがある。調理は500ワットの電子レンジで凍ったまま約１分。
医療機関・介護施設だけでなく、一般消費者もインターネットか電話注文で購入できる。各12個入り1500円。プレーンタイプのみ36個入りで4000円の規格がある。
タカキヘルスケアフーズの三山雅代社長は「一度購入してもらうとコンスタントに使っていただき、少しずつ販売数量は伸びている。品揃えが３品になり、まずはこれらをしっかりお届けし、認知度を上げたい。医療機関などへの販売は関西以西が中心だが、関東以北にもエリアを広げつつある」と語っている。