製菓製パン以外にも販売先を拡大
愛工舎製作所 代表取締役会長 牛窪啓詞氏

 愛工舎製作所は業務用ミキサーの国内最大手として、製パン・製菓業界では知名度の高い会社だ。牛窪啓詞会長は先代の逝去に伴い29歳で同社を継いだ。以来40年にわたり陣頭で指揮をとり、同社を業界屈指の食品加工機器メーカーに育て上げた。

    牛窪会長

 ――モバックショウ、デザート・スイーツ&ベーカリー展がおわり、次はFOOMA。
 牛窪 私は展示会に参加しますが、企画・立案などはプロジェクトのメンバーに任せています。
 今年もFOOMAの会場には大きなブースを確保しました。ミキサーを主体に展示する予定です。モバックの時は主な来場者が製菓製パン業界の方なのでベーカリーのシステム展示をすることもありますが、FOOMAでは色々な業界の方が来場します。各種ミキサーを展示して、ミキシングを主体に映像などを流して色々な業界の方に、用途開発も含めアピールします。

 ――展示会に力を入れている。
 牛窪 広告効果の点から考えると、一番反応があるのはやはり展示会で、次にメールやHPがきます。
 展示会はモバックやFOOMAがメインになりますが、6次産業系や販売店の展示会も入れると年間10回以上出展していると思います。また、先日はベーカリーチャイナに行っていましたが、海外の展示会も色々と視察しています。今年の秋にはイタリアの展示会にバイヤーとして招待されています。イタリアには良い商品があるので楽しみです。

 ――今後の販売先は?
 牛窪 当社は製菓製パンがメインのマーケットですが、水産練り製品や冷凍食品関係にもお客様がいます。ただ、お客様からのアプローチが多く、当社からしかけた例は少ない。
営業が忙しいのはわかるのですが、もう少し積極的に当社からアピールすることを考えないと、お客様の幅がひろがらない。せっかく既存のお客様がいるのだから、横のつながりをもっと大事にして、売り込みをかけていきたいと思っています。

 ――実績のある機種は?
 牛窪 ターボミックスやカッターミキサーは水産練り製品などに納入実績があります。
 ターボミックスはミキシング部内の圧力とミキシングローターの回転速度を一定に保ち、一定量の材料と空気を強制的にミキシング部に送り込むことにより、一定品質のエアレーションを連続的に行えるミキサー。カッターミキサーは高速回転とカッターナイフにより、あらゆる素材を瞬時に切断・混合・乳化するミキサーです。
 当社のテストルームではこれらの機械を使って製品開発などを行うことができます。その辺りも製菓製パン業界以外のお客様にもアピールできればと思います。