スマホで予約、店頭受け取りサービス開始

生鮮の野菜、精肉など店舗にない商品を中心に扱う

 ローソンはスマートフォンのアプリで朝8時までに予約し、当日の18時以降、指定したローソン店舗で生鮮品などを購入、受け取ることができるサービス「ローソン フレッシュ ピック」を6日、東京都世田谷・渋谷区、神奈川県川崎市、横浜市の一部地域の約200店で開始した。既存の店舗網とチルド物流網を活用しているのがポイント。ニーズを見極めながら、今期中に首都圏をほぼ網羅し、来期(19年度)中には全国約1万4000店にサービスを展開する計画。
 取り扱う商品は約500品。青果・精肉・日配品が150品。ほかにミールキットが20品、専門店グルメが200品で、そのうち成城石井のこだわり商品が110品。
 スマホで当日8時までに予約すると、EC物流センターで商品をピッキングし、顧客別に袋詰めした状態で9時に出荷、チルド配送センターで積み替えて昼ごろに出荷、指定の店舗に午後納品する。店舗では、飲料の陳列棚の裏にある冷蔵温度帯の「ウォークイン」と呼ぶスペースで通常の商品と同じように保管するため、新たな作業負担が発生しない。
 ローソンの竹増貞信社長は「同業の競合だけでなく、Eコマースとの競合も激しくなっており、今のままの商売では評価されない時代がやってくる。全国にある約1万4000店のリアル店舗を持つ当社だからできるサービスがあるのではないかと考えた」と語っている。
 宅配の場合、配達指定時間は自宅にいなければならないことをストレスに感じている人が多いと分析し、店舗で好きな時間に受け取ることができるようにした。
 スマホで注文した商品は店舗で決済するため、店舗の売上げに計上できることから、加盟店のモチベーションも高いという。翌朝10時までに受け取りに来なければキャンセル扱いとなり、本部で引き取る。
 客単価は1人当たり1000〜1500円を想定し、1日1店舗当たり10人の利用を見込んでいる。全国展開すると、年間でおよそ400億円の事業規模になる。

「ローソン フレッシュ ピック」の商品をチルド
配送センターからトラックに積み込むところ