植物工場展、“儲かる経営”ヒント伝授

 「施設園芸・植物工場展」が東京ビッグサイトで25日〜27日開催された。今回が2回目。出展社数は前回を上回るとともに展示内容もさらに充実させた。特に、植物工場は人工光、太陽光利用のモデル展示施設が来場者の関心を集めていた。

菜葉類を育てるのに最適な光源の研究が進んでいる

 施設園芸と植物工場は各種の先端技術が結集しており、今後も成長が期待できる分野。出展社は最新技術を持ち寄り、プレゼンなどを開いて来場者を引きつけていたが、「設備を展示するだけでなく、いかに“儲かる経営”に直結できるヒントを提供できるかが問われている」と気を引き締める姿勢を出展社から多く感じることができた。それは新たなビジネスチャンスをつかもうと集まった来場者の真剣な表情からも伝わってきた。

フルタ電機のブース

 日立アプライアンスはトマトなど除湿を必要とする作物に対し、施設園芸向けのスポットエアコンなどを出展。ホーグスは大容量のCO2発生量と省エネ目的の暖房機をセットにし、コントロールしやすいシステムを提案した。
 ヤンマーグリーンシステムは施設園芸用ヒートポンプやソーラー発電システム、バイオマス発電システムなどを出展。フルタ電機は空調機のほか、省エネ格付認定を取得したハウスヒーターや光合成促進機など独創的な設備を提案した。

MKVドリームは葉菜類用の新方式の養液栽培を紹介

 三菱樹脂の関連会社MKVドリームは葉菜類用の新方式の養液栽培システムを紹介。ソフトシリカは土壌や植物などを健康にする土壌改良資材などを提案した。
 食品工場機器大手のイシダはアスパラガス用コンピュータスケールと自動結束機を組み合わせたシステムや、透過画像式重量選別システム、定量盛り付け用コンピュータスケールなど出展し、荷受け選別から計量・包装・出荷まで一連の工程を支援できる強みを示した。
 研究機関や大学、農業高校なども小間を設けて様々展示した。宇都宮大学は自立移動しながらイチゴを収穫するロボット、東大大学院工学研究科はセンサー情報を利用した花き類生産サポートシステムを紹介した。

イシダはアスパラガス用コンピュータスケールなどを出展