ヨコレイ吉川社長「タイはフル操業」

 横浜冷凍の吉川俊雄社長は30日会見を開き、タイ国の事業について「タイの政治混乱は同社の低温物流事業に大きな影響はない」と説明し、「各拠点ともに満庫でフル操業の状況。軍の規制も食品物流関係については対象外」と語り、今後も問題はないとの見方を示した。

      吉川社長

 養殖えびの伝染病EMSの影響については「タイの拠点に今もえびの在庫はほとんどない状況だが、えびに代わり、チキン等の在庫がえびを上回るほどになった。新設したばかりのワンノイ2号棟でも新たな荷主を獲得できた。タイの当社拠点に関してEMSの影響はないと言える」と説明した。
 タイ国アユタヤ県のワンノイ物流センター敷地内に昨年12月竣工した同センター2号棟(収容能力約2万7100t)については「1号棟の2倍に当たる収容能力で、日本基準に準じた設計を施したタイにおける最新鋭の低温拠点。保管在庫t数は既に1号棟と同じ水準まで持ち上がっており2号棟も順調な滑り出し。在庫率は30〜40%になっている。残業が心配になるほど入出庫が多忙」と語った。
 今年3月にはバンパコン物流センターの敷地内に、バンパコン第2物流センター(仮称、収容能力2万3000t)を着工している。
「タイの最大貿易港のレムチャバン港と首都バンコクをつなぐ幹線道路の中間に立地するコールドチェーンの要衝に、来年7月竣工の予定。これが完成するとタイの同社拠点合計収容能力は10万tとなり、同国トップを誇る低温物流事業のシェアがさらに揺るぎないものになる」(吉川社長)。
 新設の2拠点ともタイの営業用冷蔵倉庫では初めてとなる電動式移動ラックや太陽光発電システムを導入するという。