国際物流総合展、東京ビッグサイトで11日から
人手不足の課題解決に向け新製品が続々

  東芝グループの「直交型荷卸しロボット」
  (同社ホームページから)

 アジア最大級の物流・ロジスティクス専門展「国際物流総合展2018」が東京ビッグサイトで11〜14日開催される。2年ごとの開催で13回目。「ロジスティクスの今を知り未来に触れる」をテーマに、過去最多の475社(2440小間)が出展する。今回は人手不足対策を喫緊の課題と捉え、新製品を提案する企業が多い。自動倉庫やピッキングカート、パレタイザ、ICタグ、運行管理システムなどが注目を集めそうだ。
 東芝グループはティーチレスで荷物を自動認識し荷卸しする「直交型荷卸しロボット」を展示する。荷物の上面と側面を吸着する2面把持機構を採用し、作業者の負担軽減と作業の効率化に貢献する。既存設備に後付け設置できるのも大きな特徴。今年度中の製品化をめざすという。
 ピッキングロボやパレタイズロボ、パレタイザと一体化したAGVも参考出品する。

台車とコンベヤの融合で負担軽減

  モノリクスの搬送機器「CAS×CON」
  (同社ホームページから)

 (株)モノリクス(東京都文京区)は台車とコンベヤの機能を併せ持つ搬送機器「CAS×CON」を展示する。コンベヤラインのDOCKにつながるとコンベヤになり、離れると手押し台車になる。プラスチックケースや番重、オリコン搬送の作業負担を軽減する。
 小型のモジュール型リフトを組み合わせた垂直搬送機「CELL」は各モジュールに制御機器を搭載している。縦型ソーターを構築することができるうえ、モジュールをジグザグに配置することでバケツリレーのように荷物を受け渡しながら進むため、高い搬送能力が得られる。
 このほか、サトーグループは冷蔵倉庫で解凍後の賞味期限のラベルを自動で貼り付ける「フロチルラベラー」、トーホー工業は果物のパックをハンモックのように浮かせて運び、底突きを軽減する発泡スチロール容器「EPSプレミアムBOX」を出品する。
 会期中はロジスティクス4.0など物流の最新テクノロジーをテーマにした講演会や、中国が国家戦略として推し進める「一帯一路」の経済フォーラムなども行われる。
 入場者数は回を重ねるごとに伸びており、前回15万2653人を大幅に上回ることが予想される。

      前回(2016年)は15万2000人以上が来場した