カフェやパンで新製法を相次ぎ導入

 セブン−イレブン・ジャパンは秋期の商品政策を25日明らかにした。競合店と差別化した新商品の投入や、売れ筋の商品でも敢えてリニューアルを加える施策、値頃感のある商品の開発を進めることで「当社が掲げる“近くて便利”の完成度をより高めたい」(鎌田靖取締役常務執行役員)としている。

      鎌田常務

 販売好調な「セブンカフェ」をリニューアルし、10月下旬から順次全国展開する。同商品のリニューアルは13年1月の発売開始以来初。ホット・アイスそれぞれのコーヒー豆の配合・焙煎を見直すとともに、豆の渋皮を除去する独自の“磨き工程”を新たに導入する。香りがよりよくなり、コク深い味わいながら雑味のないすっきりとした後味を引き立てる。「この“磨き工程”は一手間加わるため、おそらく競合店は着手できない。当社は質をより高めるため、この工程を加えた」(鎌田常務)。価格は現行の価格を維持し、価値を高めながらも、値頃感を訴求する。
 セブンカフェの好調に伴い、それと相性の良い菓子パンや惣菜パンの売上げも伸長している。秋期の同カテゴリーでも、生地製法にこだわった新商品を投入する。デニッシュには生地を低温でじっくり寝かせる「リタード製法」を導入。デニッシュ独特の層状の生地がよりジューシーに味わえる。
 10月28日から発売する「熟成生地のトマトチーズピッツァ」は専門店の作り方と同じ手法を新たに採用する。熟成させた生地を手で伸ばすことで、より手作り感のある本格的な生地に仕立てた。また、高温短時間で焼き上げることで表面は香ばしく、中はふっくらとしたピッツァ本来の味わいに仕上げている。