新工場、将来の100店舗体制に備える
彩裕フーズ（２）
マミーマートの店舗数は現在68店だが、将来的には100店舗体制を目指している。グループの生産会社彩裕フーズが川越市内に2012年新設した工場の延床面積は7400�屐９�さ、加工能力ともに坂戸市にあった旧工場の２倍に拡大した。今後の増産に向けた余力スペースも残している。
埼玉県川越総合地方卸売市場内に約１万�屬良瀉呂鯆村擇靴匿傾�場を建設。関越自動車道の川越インターから近く、埼玉県内の各店舗に配送するのに立地もいい。
１階が生産フロアで、２階に事務所。生産エリアを１フロアに集約することで作業効率を高めた。旧工場は老朽化が進み、手狭になっていたため、人とモノの動線が交差していた。「現在は生産工程の１ウェイが叶っています。スペースも広くなり、以前に比べ、だいぶゆとりを持った生産活動ができます」（�眥与弊再�製造事業部長兼生産管理室長）という。
生産設備は旧工場から移設したものもあるが、新たに導入して品質を高め、今後の増産体制に備えている様子が窺える。
調合室にはミキサーを３台設置。通常は２台ずつを交互に使ってサラダのミキシングなどに使用している。新工場を機に、このミキサー３台それぞれにマヨネーズフィーダーを設置し、ボタン操作一つで正確な量を供給している。スタッフの手で秤を使っていた旧工場に比べ、作業効率は格段に上がった。
炊飯室にある自動連続炊飯システムは工場の中でも一際存在感を示している。「今回受賞した“お弁当・お惣菜大賞”の根本になるもの」（�眥誉源佐浜�室長）と称するように、この部屋から弁当やおにぎり、寿司など惣菜には欠かせないご飯が次々と炊かれていく。能力は１釜16ｋｇのものが、１時間に70釜稼働。スペースも能力も旧工場の２倍以上に匹敵する。
マヨネーズフィーダーで正確に計量、作業効率アップ
自動連続炊飯システム、全景がカメラに収まらないほど
米飯商品やサンドイッチ、麺などのトッピング室・包装室は一番広いスペースを確保。この部屋では多くのスタッフが働いている。
新工場を機に新たに始めたサンドイッチ。今回は「５種野菜の三元豚ロースかつサンド」が優秀賞を受賞したように、今後も商品力に磨きをかけたいとしている。このラインでは、ピロー包装をかけたものを金属探知機に通しているが、ラベル貼りは現在スタッフの手作業による。「いずれは自動化したい」（同社）としている。
米飯ラインでは、小玉の丸型のおにぎり成形機１台、三角型おにぎり成形機１台、海苔巻成形機２台、いなり寿司成形機２台が稼働している。
おにぎり部門で受賞した「ＤＥＣＯおにぎり12個セット」はこの小玉の丸型機で成型、旧工場から移設したもので、引き続き活躍している。一方、昨年新たに導入した三角型成形機は最大能力で１時間に3000個ものおにぎりを成型できる。今後の増産時には欠かせない存在となりそうだ。
２台ある海苔巻成形機は、年末や恵方巻きシーズンになるとフル稼働になるほどだという。
出荷バースは18基と大幅に増設（旧工場は６基）。出店拡大に向けた対応ではあるが、それでもピーク時になるとすべてのバースが埋まるほど。工場から遠方に位置する千葉県内には17店舗ある。千葉市内や柏市内に向かうトラックは開店に間に合うように、早朝一番で工場を出発する。（次号に続く）
米飯アイテムライン（小玉の丸型のおにぎり成形機）
出荷エリアも拡大し、100店舗体制に備えている