農業機械メーカー大手のクボタ(大阪市)はデジタル台はかりの「KLシリーズ」を8年ぶりに全面改良し、このほど販売開始した。計量精度や表示速度などの基本性能、バックライト付き液晶表示の便利機能はそのままに、耐久性と使いやすさを向上させた。
KLシリーズはスタンダートタイプと保護等級IP65の防水性能を備えた防水タイプの2種類ある。防水タイプは食品工場や水産卸売市場など水を扱う現場でも安心して使える。ロードセル(荷重センサ)部を除いてオールステンレス製で、水の飛沫侵入を防ぐ底カバーを標準装備している。ロードセルは高耐食性のウレタンコーティング仕様にした。
いずれの機種でもブルートゥースデータ送信オプションを新規採用し、ワイヤレスでの計量データ管理を可能にした。また、省エネ設計によって電池寿命を従来機種より約500時間延長したことで、乾電池の廃棄量を削減することができる。
スタンダートタイプ、防水タイプともに取引・証明に使用可能な検定品と、取引・証明用ではないが細かい目盛りで校正しながら使用できる無検定品の2機種をラインナップした。電源は単一乾電池4本か別売りのACアダプタを使用する。乾電池の寿命はアルカリ乾電池で約3500時間。
スタンダードタイプは秤量(ひょうりょう)6〜1500kgで8万2000円〜、防水タイプは6〜400kgで11万9000円〜(いずれも希望小売価格・税抜)。
クボタはシリーズ全体で年間5000台の販売をめざす。
スタンダートタイプの「KL-SD2」(左)と防水タイプの「KL-IP2」