国際食品輸送強化へ、BEL社の株式取得

 鴻池運輸は中国・アジア・欧米間の航空輸送事業を展開する香港の国際航空貨物フォワーディング事業会社「BEL International Logistics Limited」(BEL社)の発行済み株式の30%を4月上旬取得し、関連会社化する。17日付でBEL社株主との間で株式譲渡契約書と株主間契約書を締結した。
 BEL社の関連会社化により、鴻池運輸は「国際フォワーディング事業と現地のロジスティクス事業を融合させた総合的物流サービスのさらなる拡充を目指す」という。
 さらに「中国工場とアセアン工場間で、非居住者VMI在庫と航空輸送の組み合わせ、鴻池運輸のベトナム法人の冷凍冷蔵倉庫を絡めた食品航空輸送などで両社の相乗効果が期待できる」としている。非居住者VMI在庫は、海外のベンダーが自社名義で第三国または相手国の保税倉庫等で管理するユーザー向けの在庫。
 シナジー効果をさらに高めるため、3年後を目途にBEL社の100%子会社化を目指す。
 BEL社は1978年創業。欧州向けの輸送実績で特に高い評価を得ている。香港本社の傘下に上海法人、ベトナム法人、台湾合弁企業、中国国内では大連、天津、青島、臨沂、寧波、福州、厦門、広州、深センに事務所を構え、事業運営する国際航空・海上輸送会社。