省エネ機能搭載の洗浄脱水機 省力化抜群の器具洗浄機

 クレオは「洗浄における省エネ」、「食品工場の洗浄から殺菌まで」をテーマにFOOMAに出展し、省エネを具現化した洗浄機として、流通容器洗浄脱水装置を出展する。

      流通容器洗浄脱水装置

 従来、洗浄した容器の乾燥には高温の熱風を当てるのが一般的だったが、同機では乾燥する際に容器を高速回転させ、その遠心力で容器についた水分を飛ばす。乾燥部分で熱エネルギーを使わないので、蒸気使用量が削減できる。
 これまで排水や排気とともに捨てられていた熱を回収してすすぎ水を加温するシステムも搭載しており、省エネ機能をフル装備した洗浄脱水機となっている。従来型洗浄乾燥機と比べ、使用エネルギーを約70%削減できる。
 同機は2013年度「省エネ大賞」の製品・ビジネスモデル部門で中小企業庁長官賞を受賞した。先行導入し、検証を進めた中部地方の食品系物流センターでは、乾燥に要する熱源分と電気使用量を大幅に削減することに成功。従来機と比較し、必要とするエネルギー消費量を3分の1まで削減できた。
 ブースでは、同システムとともに、洗浄作業の省エネ提案として、すすぎ水のリサイクル装置を出展する。すすぎで使用した水を砂でろ過して再び使用するシステム。砂の状態が把握しやすく、メンテナンスしやすいタイプのろ過装置となっている。

新型器具洗浄機「かがやき」

 また、洗浄から殺菌までを可能にした新型器具洗浄機「かがやき」を出展する。複雑な形状が多いおにぎり成型機の部品洗浄を目的に開発。殺菌水生成装置との接続が可能になり、さびにくい材質にすることで、洗浄やすすぎを終えた器具に殺菌水を噴霧でき、従来機と比べて洗浄力が大幅にアップした。
 機内を清掃しやすいよう、水が溜まりにくい構造。機内配管は取り外し可能なサニタリー配管を採用するなど、洗浄機内の衛生度を保つための工夫を随所に施している。
 おにぎりなど米飯商品をコンビニエンスストアに提供するベンダー工場が、同機を試作機の段階から試用している。洗浄能力だけでなく、水の使用量削減やスタッフの作業負担軽減に結果を出している。
 手洗いの場合、部品を洗浄液や殺菌水につけ込む必要があったが、その工程が省けるため作業時間は約4割短縮できる。水の使用量も約6割減らせるという。
 おにぎり成型機の型(円盤状)は重さもかなりあり、女性の手で取り外し、シンク台に運び、それを抱えて洗浄するのに苦労することが多かった。その点を解消できること自体、働きやすい環境づくりに貢献している。
 専用のカートで円形のラックをそのまま洗浄機に横付し、スライドさせて投入・取り出しできる。これにより部品を移し替える手間や工程を改善している。
 ブースでは、作業の効率化を図るための台車、ラックなどのオプションも同時に展示する。洗浄機、洗浄剤などのハードと、洗浄方法やノウハウのソフトを両方備えた同社だから実現できる、新しい器具洗浄殺菌機をアピールする。
 また、「かがやき」の廉価版としてラインナップに加えた、「エコノ」を出品する。価格を抑え、サイズも小さくして導入しやすい機種とした。製パン業界や洋菓子メーカー向けに、ミキサーの部品や調理器具の洗浄用として提案する。