洗いムラを逃さない、おにぎり成形機部品用の洗浄機

 洗浄機メーカーのクレオはおにぎり成形機部品用の洗浄機を開発した。洗浄液を噴射するノズルの配置や駆動の仕組みを改良し、こびりついた米粒も洗い落とせるようにした。手洗いに比べ作業時間を約4割短縮できる。コンビニエンスストア向けのベンダー工場などに売り込む。

新開発したおにぎり成形機部品用の洗浄機

 新開発した洗浄機は洗浄液を噴射するノズルを洗浄室内の上下に加え、左右にも配置した。従来機は上下に付けた噴射ノズルを移動させていたが、新型機は噴射ノズルを固定し、洗う部品を載せる台を回転させる仕組みにした。
 三角形や円形で凹凸の多いおにぎりの型は使用後、米粒がこびりついて落ちにくく、手作業で洗浄するのが一般的だった。新開発した洗浄機は洗浄液を噴射するノズルの角度が増えたため、洗いムラが減る。殺菌水のポンプをオプションで追加すれば、洗浄から殺菌まで自動で切り替えて運転する。
 機内の清掃がしやすいように、機内の凹凸をできる限り少なくした。機内照明にLEDライトを採用し、のぞき窓を装備。機内の状態が一目でわかる。
 手洗いの場合、部品を洗浄液や殺菌水につけ込む必要があったが、その工程が省けるため作業時間は約4割短縮できる。水の使用量も約6割減らせるという。
 1号機は全国に10工場近くを持つ、大手コンビニエンス向けの食品加工会社が導入する。1号機の安定稼働を見て、他の工場にも導入を検討しているという。

こびりついた米粒が・・・

ここまできれいに洗い落とせた

洗い落した米粒