日本ロジスティクスシステム協会と日本物流システム機器協会は、2011年度の物流システム機器生産出荷統計を発表した。物流システム機器の総売上げ金額は前年対比13.6%増の3356億6500万円と2ケタの増加となった。売上げ件数も前年対比23.5%増の7万6264件と大幅に増えた。
2009年度は世界同時不況の影響から設備投資の大幅な減少が起きたが、2010年度以降は徐々に設備投資の回復傾向がみられる。2011年度は東日本大震災の影響を受けた年でもあったが、売上高は順調に増加した。
海外向けの売上高は19.5%増、また、特にクリーンルーム向けの売上高は34.8%増と顕著に伸びた。
業種別にみると、「電機・精密機器」、「輸送機器・部品」の売上げの回復が目立った。
業種別比率では、2010年度と比べ、「電機・精密機器」が27.5%から33.9%、「輸送機器・部品」は9.4%から11.4%と伸びている。一方、「卸・小売」は15.5%から11.8%、「倉庫・運輸」は9.8%から6.2%と比率を落としている。
2011年度の3000億円を超える「受注」水準を引き続き維持しており、受注製品が概ね1年程度のタイムラグを経て出荷されることから、2012年度の売上げも堅調な水準を維持するものと予想している。