Mizkanの事業適応計画を認定

 農林水産省Mizkan(愛知県半田市)から提出されていた、大阪工場(大阪府枚方市)の製造ラインで排出されるCO2を削減して炭素生産性を向上させる事業適応計画をこのほど認定した。産業競争力強化法に基づく措置。これによりMizkanは税制措置(カーボンニュートラルに向けた投資促進税制)の適用を受けられる。計画の実施時期は2022年4月から2025年2月。

 Mizkanの大阪工場は食酢発酵設備、しょうゆ発酵設備、製造ブレンド設備、びん詰ラインなどを備える大型工場で、製造ラインに使用するエアーと加熱・殺菌に使用する蒸気の2つのエネルギー消費量が多い。そこで同社は設備投資を行ってエネルギー消費量の削減に取り組み、炭素生産性を向上させることにした。

 今回の計画では、まず初年度に水滴除去に使用するエアー供給機器をこれまでのコンプレッサーから省電力なブロアに切り替える。また、ボイラー蒸気の送気経路に電動バルブを設置し、生産工程において蒸気を使用しない時間帯を設定する。電動バルブを使って不必要な系統への送気を自動停止させることで蒸気使用量を効率的に削減する。このほか、目標年度までにスチームトラップ165台を省エネ機種に順次更新・整備し、スチーム排水ロスを改善することでCO2排出量を削減する。

 こうした設備投資によって大阪工場全体の炭素生産性を7.4%向上させる。