オイシックス専用の10℃帯冷蔵倉庫を着工
プロロジスは食品宅配事業を手がけるオイシックス・ラ・大地（東京都品川区、高島宏平社長）の冷蔵倉庫「プロロジスパーク海老名２」（神奈川県海老名市）を３月26日着工した。ＢＴＳ（特定企業専用）型。竣工は2021年８月を予定している。
敷地面積１万7000�屐Ｃ肋紕干�建て、ＲＣ造（鉄筋コンクリート、一部鉄骨造）。延床面積は約３万8000�屐�10℃帯の冷蔵倉庫として開発し、一部に冷凍設備を設ける。２階には大型車両がアクセス可能なスロープを設置し、ドックシェルターを備えたトラックバースを１〜２階合わせて約40台分整備する。
ＢＣＰ（事業継続計画）をサポートするため、緊急地震速報を導入するほか、緊急時の荷物搬出口として３〜４階にマシンハッチ（開口部）を設置する。屋根には約700kWの太陽光発電を導入する。
オイシックスはプロロジスと賃貸借契約を結び、宅配サービスブランド「Ｏｉｓｉｘ」の専用施設として使用する。全国の契約農家から入荷した野菜や生鮮食品をこの冷蔵倉庫に集約し、地域別の出荷準備の拠点とする。
冷蔵倉庫の開発は賃貸型では異例
プロロジスによれば、冷凍冷蔵倉庫の開発は自社所有が主流で、今回のように賃貸型による開発例は少ないという。通常はドライ（常温）倉庫をスケルトン状態で引き渡し、入居企業が冷蔵設備を設置するが、ここではプロロジスが当初から冷蔵倉庫として開発することでオイシックス側の導入コストを抑えた。契約終了後の現状回復費用も不要になる。大都市圏では冷蔵倉庫の需給ひっ迫が続いており、入居企業のニーズに柔軟に対応することで冷蔵倉庫の需要を確実に取り込むねらいがあるとみられる。
プロロジスは冷凍冷蔵倉庫の物流施設の開発件数（マルチテナント型・ＢＴＳ型含む）では国内最多の実績を持つ。仙台市では４温度帯の食品物流施設を手がけ、神戸市では医薬品の保管倉庫を開発している。
「プロロジスパーク海老名２」完成イメージ