「FOODEX JAPAN2018」開催、9日まで
食品バイヤーら8万5000名超が来場見込み

      展示場は11ホールを使用

 アジア最大級の食品、飲料専門展示会「FOODEX JAPAN 2018」が幕張メッセ(千葉市)で6日開幕した。世界83カ国・地域から過去最大規模の食品、飲料メーカー、商社など3400社が出展した。9日まで。
 米国のブースでは「アメリカンポーク」が来場者の注目を集めた。アメリカンポークはとうもろこし、小麦、大豆など栄養価の高い穀物飼料で育てられ、うま味に優れているのが特徴。米国から日本へ運ばれる数週間の輸送中に低温熟成されうま味と風味が増すという。ブースでは低温調理法を紹介した。
 ベトナムのブースでは自国産のパイナップルやマンゴー、スイートコーン、オクラなどのフローズン品が多く見られた。ある企業は生産ラインに前川製作所の機械を導入し、年間1万5000tの生産能力を持つという。
 ブラジルのブースでは日本の(株)ラテン大和(神奈川県綾瀬市)が製造段階で加熱しない生ソーセージをPRした。ポルトガル語で「リングイッサ」と呼ぶ生ソーセージはブラジルの家庭では食卓によくあがるという。「じっくり焼くと余分な脂が落ちてジューシー。粗挽きの食感とうま味が際立つ」(担当者)。

   ラテン大和は生ソーセージをPR

パクチー需要、2倍以上に伸長

    ヱスビー食品のパクチーシリーズ

 国内ゾーンではヱスビー食品がパクチーの魅力を伝えていた。同社は30年以上前からフレッシュパクチーの生産に取り組んでおり、乾燥品やソースなどの加工品でも様々な種類を提供している。業務用「パクチーペースト」、市販用「きざみパクチー」とも大ヒットした。同社によれば、この5年で市場は約2.3倍に伸びており、ソースやペーストなどを使った食べ方のバリエーションが広がれば需要はまだ伸びるという。
 海外輸出に意欲を見せる中小企業も多く出展している。(株)武田の笹かまぼこ(宮城県塩釜市)はゆずや牛タン、だだちゃ豆、トマトを練り込んだユニークな商品をPRする一方で、輸出用の「冷凍笹かま」の試作品を出品した。「解凍後の品質は問題ない。海外ではフリッターが好まれているようだ」(担当者)。まずはシンガポール進出を計画しているという。
 小林生麺(株)(岐阜市)は乾燥熟成させたノンフライのグルテンフリーヌードルを新たに4月から米国で売り出す。生麺タイプはすでに米国に輸出し好評を得ている。「GFCO認証(米国グルテンフリー協会)も取得しており、現地での認知度は高い」(担当者)という。
 恒例の「美食女子グランプリ」の受賞発表と表彰式は6日に行われた。特別企画の「MEATステージ」は7〜8日開催。チリの熟成ワインポーク、フィンランドのオメガポーク、カナダポークなど珍しい素材を使った肉料理をデモンストレーションする。酒とおつまみの「ベストマッチング賞」の表彰式は8日に行われる。
 来場者は会期4日間で8万5000名以上を見込んでいる。

小林生麺が米国で売り出すグルテンフリー麺