モルディブのかつお節メーカーを子会社化
モルディブのかつお漁は一本釣りに規制されている
ヤマキ（愛媛県伊予市、城戸善治社長）はモルディブのかつお節製造会社、Maldivian Addu Katsuobushi PVT.LTD (ＹＭＡＫ社)の株式99.9%を引き受け、経営権を取得したと８月28日発表した。併せてＹＭＡＫ社を起点にしたサプライチェーンで、海のエコラベルと呼ばれるＭＳＣ（海洋管理協議会）認証体系を構築した。
ＹＭＡＫ社は2013年設立。ヤマキとは会社立ち上げの検討段階からパートナー関係にあり、工場建設などを共同で進めてきた経緯がある。原料のかつおは、モルディブが規制する一本釣り漁法に限って漁獲した高鮮度なものを漁師から直接入手している。漁場は理想的な赤道直下にあり、だしの雑味や酸味の原因になる脂肪分が少ないのも大きな特長。この魚質に優れたかつおを使い、ヤマキが技術指導する工場でかつお節を製造している。
ヤマキはかつお節の独占販売権を取得しており、ＹＭＡＫ社の工場はヤマキ専用の位置付けにあった。子会社化したねらいについては、�々�場をフル活用して独自性・差別性の高い高付加価値のかつお節を生産し、安定供給を図ること、�▲皀襯妊�ブから愛媛の本社工場まで一気通貫のサプライチェーンで「ＭＳＣ ＣｏＣ（Chain of Custody）認証」を取得し、持続性のある原料調達に貢献することを挙げる。
ヤマキ本社工場もＣｏＣ認証取得
「ＭＳＣ ＣｏＣ認証」はＭＳＣ漁業認証を取得した水産物を使用し、非認証の水産物が混入しないよう生産から加工、流通まで全工程を適切に管理していることを認証する。ＹＭＡＫ社は2018年８月に取得した。
ヤマキの本社工場はかつお節を原料に「花かつお」、「カツオパック」、「だしの素」などの加工品を製造するが、ＹＭＡＫ社製のかつお節を取り扱うことを前提に、このほどＣｏＣ認証を取得した。これでかつお節の製造から商品加工まで、サプライチェーン全体で持続可能な漁業認証の国際基準を満たしたことになる。
モルディブは赤道直下に位置する