日清製粉は岡山県倉敷市水島地区の瀬戸埠頭�衫拈榁呂某契淑換�場(２ライン)を建設し、併せて岡山工場(岡山市)と坂出工場（香川県坂出市）を閉鎖することを10月28日公表した。23年１月に着工、25年５月の稼働を予定する。用地はかねてより取得済だった。
新工場の総工費は約140億円。１日あたりの小麦挽砕能力は550ｔ。小麦粉サイロ収容力は4200ｔ。収容力20万袋(5000ｔ)の立体自動倉庫を備える。大型穀物船の接岸が可能な穀物サイロ会社(瀬戸埠頭��)に隣接しているため原料小麦の調達に優位性があり、瀬戸大橋にも近く四国への製品輸送も容易な立地。
同社では「自然災害に強く、当社がこれまでに培ってきた技術に最新の自動化、デジタル技術を融合させた環境配慮型の新工場を建設し、中四国地区全体への安定供給を図る」としている。
閉鎖する中四国地区の岡山工場と坂出工場の２工場は、いずれも小規模でかつ大型穀物船が接岸できる小麦サイロと直結していないため製造コストが割高で、ローコストオペレーションの構築が課題となっていた。また地震や気候変動リスクが高まる中で、ＢＣＰ対応としても新たに災害に強い工場を整備する必要性が高まっていた。
今般の新工場建設により、関東地区、関西地区、九州地区に続いて、中四国地区においても大規模臨海工場への集約が完了する。これにより大型臨海工場比率は現在の83％から92％に上昇する。
日清製粉グループ本社は連結子会社の日清フーズ（小池祐司社長）の社名を「株式会社日清製粉ウェルナ」に来年１月１日付で変更することを28日開催した取締役会で決めた。英文名は「Nisshin Seifun Welna Inc.」。
社名の変更について同社は「設立から60年にあたる2022年を機に次なるステージへの成長に向け、国内外、社内外への新たなブランド戦略によるグローバル展開企業をめざすべく、当社グループの海外向けブランドとして展開している“Welna(ウェルナ) ”を冠した商号に変更する」と説明している。