西濃運輸は法人宛ての荷物を対象に、スマートフォンのGPSを利用して配達時に車両の位置情報を提供するサービス「いち知る」を開始する。
セールスドライバーはその日の配達順に原票ナンバーや配達予定時刻などをハンディターミナルに入力し、配達中は車両位置情報を定期的にアップロードする。
利用者はインターネット上で配達予定の荷物を問い合わせると、配達予定時刻がわかり、ワンクリックで荷物を積み込んだ車両の現在地を地図上で確認できる。配達の予定時刻にズレが起きた場合は、遅れを随時反映する。これによって利用者には、荷受けの準備をする時間や、間違いなく届くという安心感を提供できる。
昨年の11月から東京都内の配達100コースでパイロットテストを行い、85%の利用者から評価を得た。4月24日から東京都内の500コースでスタートし、6月から関東圏、11月にはセイノー輸送グループを含む全国の約1万8000コースでサービスを提供する。
同サービスは利用者の利便性を向上すると同時に、利用者からの配達に関する問い合わせの入電件数が減るなど、業務の効率化にも寄与する。
将来的には配達に関するデータを蓄積して自動で最適なルートを決定し、ナビが経路を誘導できるようになると、入社間もないドライバーや慣れないエリアでも配達業務がスムーズに行えるようになるなど、ドライバーの負担軽減や人材確保への効果が期待できる。